@easeプロジェクト @ease project

障害学生支援 ~@easeプロジェクト~


慶應義塾では、障害のある学生を支援するために、関係する部門が連携して取り組む「@easeプロジェクト」と名付けた枠組みを用意しています。このサイトでは、「@easeプロジェクト」の取り組み内容についてご紹介します。

「@ease(at ease)」には「安心して、気持ちが安らぐ、落ち着く、心身を楽に...」などの意味があり、みなさんが安心でき、気持ちを落ち着かせることができる環境の実現に向けた様々な取り組みを行っていきたいという願いが込められています。また、at の代わりに使用する@マークは,その形態から男性名詞、女性名詞を統合させた両性を表し、性の違いを踏まえつつ、それぞれが相互に補完し合い、共に対等であることを示すスペイン語で最近用いられるようになった表現です。これは,協生環境の理念にも通じるものからこの名称となりました。

「合理的配慮」の提供のために、障害に応じた支援メニューを以下の通り整備しています。これらは、慶應義塾で今までに提供してきたものであり、これから支援を受ける方には、「合理的配慮申請書」の記入の段で、自身にあった支援の内容をこれらから選んでいただくことで、支援のミスマッチを避け、より良い支援の提供に繋げていければと考えています。

区分 サポート内容 説明
人的サポート
(@easeサポーター)
ノートテイク 主に聴覚障害の学生を対象に授業内の音声情報を逐次書き取るサポートです
パソコンテイク 主に聴覚障害の学生を対象に授業内の音声情報を逐次PCに打ち込むサポートです
ポイントテイク 主に書字が困難な学生を対象に授業の要点をまとめて伝えます
キャンパス内移動介助 主に肢体不自由の学生を対象に教室移動やイベント時の会場内移動をサポートします
授業教材の電子化 主に視覚障害や学習障害(読字障害)の学生が対象になります。教材の電子データ化のご相談に応じます
機材・ソフト
ウェア等サポート
筆談ボード 口頭でのやりとりが困難な場合は筆談ボードを貸し出します。
イベント等で一時的に筆談を必要とする際にも貸出可能です。
レーズライター 主に視覚障害のある学生を対象に文字や図を識別するのに使用する筆記具セットです
拡大読書器 主に視覚障害のある学生を対象に貸出可能です
音声読み上げ用PC 主に視覚障害のある学生を対象にソフトをインストールしているPCが利用可能です
Learning Support
Book(LSB)共同利用
主に発達障害のある学生を対象にしています。授業やレポート、試験勉強等に役立つ情報を提供する電子ブックのポータルサイトです。希望者にはIDとパスワードをお知らせします
昇降机 主に車椅子利用の学生を対象にしています。天板の高さを変えることができます。教室によっては座席の位置が限られることがあります。
補聴援助システム 主に聴覚障害のある学生を対象に補聴援助システム(ロジャー)の機器を貸し出します
文字起こしアプリ 主に聴覚障害のある学生を対象に文字起こしアプリ(UDトーク)の有料プランが利用可能です
施設サポート 多目的トイレ 多目的トイレの場所のご案内、利用についてのご相談に応じます
メディアセンター
(図書館)
図書館利用の説明 メディアセンター(図書館)の利用に関するご相談に応じます
その他 授業教室・環境配慮 授業中の入退室や服薬許可などの環境調整に関するご相談に応じます
課題・レポートの提出 課題やレポートの提出期限の延長など、課題やレポートに関するご相談に応じます
授業中の録音
板書の撮影
授業(講義)の録音許可、板書撮影の許可についてご相談に応じます
試験時間延長
試験別室受験
試験時間の延長または別室受験に関するご相談に応じます
パソコンや
タブレット類
支援に必要なパソコンやタブレット(iPad)の貸出が可能です
指定座席確保 適切な座席(前方や出入り口付近等)についてのご相談に応じます
休講・補講連絡 主に視覚障害の学生を対象に必要に応じて個別に連絡できるかご相談に応じます
講義資料等の点訳
教材のデータ化
点字を使用している学生が対象になります
手話通訳 手話通訳者が必要な場合のご相談に応じます

慶應義塾では多くの学部において、卒業までに複数のキャンパスにまたがる学びの場が用意されています。そのために、各キャンパスに所属する学部・研究科の窓口があるため入学から卒業までの合理的配慮の提供の一貫性を確保するために、それぞれの方への合理的配慮の提供についてポートフォリオを用いて支援内容に漏れがないように管理する体制をとっています。

慶應義塾では、障害のある学生の支援のために@easeプロジェクトに基づいて必要な合理的配慮の提供を関連する部門が連携して提供する体制をとっています。しかし、一方で学修の中心は学部・研究科での学びになるため、入学から卒業までの学修において所属する学部・研究科との支援連携を密に行ってまいります。

「合理的配慮」の提供について、教職員および学生がその考え方を正しく理解し、「合理的配慮」の提供の輪に加われるように、e-learningコンテンツ等の資料を整備、充実させ、各人が必要なノウハウを獲得できるようにするとともに、継続して啓発活動を続けてまいります。
e-learningコンテンツ

慶應義塾では、さまざまな障害のある学生の支援をスムーズに行えるようにするため、最新の科学的知見にも基づき、それぞれの障害に対応した支援機器を整備していきます。これらの機器の使用は「合理的配慮」の提供のお申し出をいただいた後、それぞれの方の障害内容にあった機器の提供をさせていただきます。



ロジャーセレクト(聴覚障害支援機器)


バリアフリーマップ(CUD 認証取得済)

バリアフリーマップ

 

障害のある学生への人的サポートについては、慶應義塾で学ぶ学部学生、大学院生が学部・研究科さらにはキャンパスを超えてサポートを行う体制を整備しており、「@easeサポーター」という名称で活動を行っています。具体的なサポートの内容は「障害学生支援パッケージの整備」をご覧ください。


お問い合わせ:障害学生支援室(keiodiversity@info.keio.ac.jp